NHKスペシャル 「闘うリハビリⅡ」を見ました。
http://www.nhk.or.jp/special/onair/090208.html
私は、キャスターの方が訪ねた最後の方
(脳出血による左片麻痺の男性)の
言葉にとても共感しました。
「回復よりも、やりたいことをやる、っていうのが目的です。
皆さんのことは知らないけれども、
僕の場合、回復っていうのはあまり期待していない。
回復はしてないけど、しないなりにやれればいい。
体は不自由より自由のほうがいい。
でも、自由じゃなくても
何かをやれる、やる、という気持ちが僕にとっては重要。
動くか動かないか、それはあまり意味がないですね。」
この方は、以前は昆虫写真家だったそうです。
麻痺が残り、絶望的に毎日を過ごされていたのですが
今では、草花の写真家として
再びプロに復帰されました。
回復をお金に、
体の不自由と自由を、時間のあるなし、に置き換えると
健康な方にとっても
心に響くメッセージにならないでしょうか?
人が生きてゆく本質が、これらの言葉のなかに
あるように思います。
この男性の通われているリハビリテーションクリニックの
医師、長谷川先生の言葉も印象的でした。
「麻痺そのものは変わらないかもしれないけど、
主体的になると、次のステップを踏もうという気に
なってくるから、(発症から)時間がたっていても
能力がUPしてくるんです。」
麻痺が改善しないのに、何故能力が上がるのか、
一般の方にはわかりにくいかもしれませんが
リハビリテーションに携わるスタッフの方々は
大いに納得されることでしょう。
制度に翻弄され、理想とするリハビリが提供できず
悩まれる現場の方も多いと思います。
長谷川先生は、
「できそうかな、というきっかけづくりを
どういう風にやっていくかが大切」とも言われていましたが
これはスタッフの方に対しても
当てはまる言葉かもしれません。
現行の制度ではやれない・・・ではなく、
どうすればその中でも最良のサービスを提供できるのか
常に考える必要があります。
私は、施設や在宅生活の環境面から
何かの「きっかけ」が作れるように
お手伝いしていければと
思いも新たにしています。
多くの気づきをいただけた番組でした。
最近のコメント
「認知症ケア、精神論だけじゃあかんで~。」 へのコメント)
「認知症ケア、精神論だけじゃあかんで~。」 へのコメント)